LONDON/ APRIL 15, 2005

4月15日(1) そしてロンドン。この旅、最後の一日。デパートへ。ミュージアムへ

夕べ、ロンドンに入ったのは夜9時を過ぎたころだった。旅の前半に滞在したサウス・ケンジントンにほど近いEARL'S COURT(アールズ・コート)と呼ばれるエリアにあるホテルにチェックイン。車を停めるスペースを探して、近所をしばらくうろうろと走ったあと、部屋についたころには10時を過ぎていた。

さて。今日の午前中、夫は最後のミーティングが1本。ホテルで朝食をすませたわたしたちは、まずレンタカーを返しに行き、それからグリーン・パークのスターバックス・カフェへ。夫が打ち合わせに出ている間、わたしは2時間ほど、カフェで本を読んだり書き物をして過ごす。

外は寒いし、小雨模様だし、今日はもう、そんなに町歩きをする気分でもないのだ。

昼過ぎに戻ってきた夫と、近くのデリでランチを食べることにした。今回、ロンドンのデリ&サンドイッチショップの向上ぶりに驚いた。EAT.とかPRETといったチェーン店がいくつもあり、実にバラエティに富んだサンドイッチを揃えているのだ。

日本のサンドイッチ同様、三角形の食べやすい形をしていて、きれいに梱包され店頭に並んでいる。米国のデリにあるものよりは、はるかに見栄えもいい。

わたしたちは、PRETに入り、クレイフィッシュのサンドイッチとアボカド&チキンのサンドイッチをそれぞれ一つずつ、それにスクオッシュのスープ、クリスプス(ポテトチップス)を買って分けた。素材はいずれも新鮮で、サラダもシャキッとなかなかの歯ごたえ。

ほかにもツナマヨネーズ&ホウレンソウ、エッグマヨネーズ&キュウリ、スモークサーモン、モッツァレラチーズ&トマトなど、おいしそうなサンドイッチが並んでいる。巻きずしやにぎり寿司のパックもある。

さて、軽くランチをすませたあと、わたしは高級デパートLIBERTYを見ておきたかったので、渋る夫を説得して一緒に出かける。彼がティールームでお茶を飲みながら仕事をしている間、わたしは店内を散策。

ここはそもそも、ファブリックの店として創業した。アールヌーボー柄やペイズリー、花柄など、独特のテキスタイルで作られた衣類やインテリア小物は日本での評判も高く、多くの人々に知られているようだ。ちなみにこちらは日本のリバティのサイト。

ここでウインドーショッピングをしたあと、LEICESTER SQUARE(レスター・スクエア)まで歩き、ここにあるTKTSへ。TKTSは、マンハッタンのタイムズスクエアにあるのと同様、ミュージカルの当日券が半額で手にはいるのだ。もちろん、人気の高いミュージカルなどは、売り切れてここに出回ることはほとんどないけれど、突然思い立ったときなどには、とても便利である。

わたしたちも、「今日はミュージカルを見よう」と突然思い立ったので、出かけた次第。販売可能なミュージカルを表示する電光掲示板を見るも、しかしこれといった演目が見つからない。雑誌のレヴューを読みつつ、タイトルを確認しつつ、結局、昨日、開演したばかりだというTHE FAR PAVILIONSというミュージカルを選んだ。

これは、植民地時代のインドを舞台にした、英国人とインド人の混血男性とインド人女性との恋愛を描く物語。チケットを買うときに、窓口のお兄さんに夫が話しかける。

「このミュージカル、どう?」

「これ。悪いけど、つまらないよ。僕は最初の20分でシアターを出たよ。他のお客も、昨日は6人、途中で帰ったって言ってましたけど……。買います?」

なんなんだ? この兄さんは。チケット売場の人が、こういうあからさまな悪評をお客に流していいものだろうか。だいたい、最後まで観もせずに、善し悪しを判断するのも失礼かと思う。

一瞬、躊躇したものの、他のミュージカルよりも興味深いし、インドが舞台だし、いいじゃない。ということで、チケットを買った。

その後、雨が降り出したので、ちょうどそばにあったNATIONAL GALLERY(ナショナル・ギャラリー)へ入ることにした。ここは前回も訪れて気に入っているミュージアムである。雨のせいか人々が多く、ちょっと落ち着かない雰囲気ではあったが、かれこれ2時間余りを、ここで過ごした。


ここのマンゴー・ヨーグルトがおいしかった。

サンドイッチが小振りで種類が多いのがいい。

野菜も結構、瑞々しいのだ。

リバティのティールームでお茶休憩。

リバティは、建築物そのものがチューダー様式の古いビルで、見応えがある。

ミュージカルのチケットを買ったあと、町を歩いていたら、前方で黒山の人だかりと歓声が。何だろうと近寄ると、「ウィル・スミスが来ている」とのこと。しかし彼の姿は群衆の向こうで一切見えず。別段ファンでもないのだが、ミーハー心が働いて、カメラを掲げて適当にシャッターを切る。と、彼の姿がぼんやりだけど、映っていた!

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