LONDON/ APRIL 9, 2005

4月9日(4)ひたすら歩いてキングズ・ロードまで。散策ののち、夫と落ち合う

ノッティング・ヒルでZENという名のスパを発見。つい吸い込まれるようにドアを開ける。マッサージメニューにリフレクソロジー(反射区療法)の30分コースがある。これ、ちょっとやってもらいたいな、と、受付で尋ねてみたところ、幸いキャンセルが入ったとかで、すぐにマッサージしてもらえるとのこと。

広々とした個室に通され、ベッドに横たわる。ほぼ臨月状態のエステティシャンは、重そうなお腹でトリートメントしてくれる。強過ぎもせず、弱すぎもしない、適度に心地のよい指先の力。足の疲れがみるみる消えていくようだ。彼女のマッサージは最高で、わずか30分の間に熟睡してしまった。

スパを出たら足取り軽く、調子に乗って更に歩く。ホテル近くに戻ってランチを食べたあと、夕方、夫と待ち合わせをしているキングス・ロードまでひたすら南下。今日もまた肌寒く、時折、空は灰色の雲に覆われるけれど、一日雨も降らず、歩くには好適な日和である。

ところでロンドンは地下鉄も高すぎる。最短区間の片道料金が2ポンド(4ドル)もするから驚く。マンハッタンのイエローキャブの方が安いくらいだ。そんなわけで、一駅分くらいは、二駅分くらいは、と歩いているうちに、途方もなく遠くまで、歩いてしまうのである。

夫との待ち合わせの時間まで、キングズ・ロード沿いのブティックをウインドーショッピング。このあたりはお洒落なファッションブティックや雑貨店が多く、そぞろ歩くのが楽しい。ところどころにカフェもあるので、適宜休憩もできる。

打ち合わせが長引き1時間半遅れの夫と、BLUEBIRDのカフェで落ち合ったあと、近くのパブに入り、ビールを飲みながらしばらく仕事についてを語り合う。パブを出る頃にはもう、足が棒のようになっていて、最早1駅分とはいえ、歩くのがいやで、地下鉄でサウス・ケンジントンへ戻る。

またしても、初日訪れたタイ・レストランで夕食ののち、ホテルへ戻る。今日もまた、実によく歩いた一日だった。


リフレクソロジーが最高に気持ちよかった。お陰で疲れがすっきり取れた感じ。

車の往来が激しいロンドン。「右を見て」「左を見て」と、車の来る方角を示すサインが路上に。

ランチはサウス・ケンジントンのクレープリーで、マッシュルームとチーズのクレープを。表面が香ばしくておいしいな、と思いつつ、オープンキッチンを眺めていたら、膨大な量のバターを鉄板に落としている様子が! フレンチはバター使いが大胆だから、油断すると超高カロリー。クロワッサンもバターたっぷりだしね……。

サウス・ケンジントンの住宅街を歩きながら、キングズ・ロードを目指す。八重桜や山茶花、チューリップが街路を彩っている。築100年、200年は当たり前、といった風情の石造りの家並みが続く街角。とても静かなご近所。

夫と待ち合わせているBLUEBIRDへ再び。打ち合わせが長引いているらしき彼を待つ間、界隈の店をウインドーショッピング。やがて歩き疲れてカフェで休憩。

打ち合わせを終えた夫とパブへ。ビールを飲みながら、打ち合わせの詳細を語る彼の話に耳を傾ける。が、空きっ腹にビールで、話は右の耳から左の耳へ……。

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