朝食を終えたテーブルで、新聞を広げる。 猛烈に、優秀で、アグレッシヴで、エナジェティック。 読み進めば、夫の名前も出てきた。肩書きを、間違えられてはいたけれど。 「いつか」に向かって、少しずつ、少しずつ、進んで行く。
MUMBAI
(BOMBAY) SEPTEMBER 5, 2005/ DAY 7
"The Economic Times"に、見覚えのある顔。夫のボスだ。
彼、Vinod
Dhamは、かつてインテル社に勤めていたころ、チップ開発チームのリーダーだった。
「ペンティアムの父」と呼ばれている、インドのプネー出身の男だ。
彼がパートナーと二人で創業したヴェンチャ−キャピタルファームに、
数カ月前、夫も加わったのだ。「インド行き」という目標のもと。
「いつかはWall Street
Journalに、あの、顔のイラスト入りで紹介されるといいね」
そんな話をしたことがある。