JUNE 24, 2005/ DAY 12
SEDONA (ARIZONA)- HISTORIC ROUTE 66 (ARIZONA)
延々と続くサンタフェ鉄道の貨物列車。そしてヒストリック・ルート66

今日の目的地はラスヴェガスだ。セドナからラスヴェガスへ行くには、インターステイト40を西へ走り、ルート93で北を目指すのが最短距離。しかしインターステイト40に沿って、ルート66の片鱗が今も残っている。少し遠回りになるが、その古い道を走ってみようと思う。

セリグマン (SELIGMAN)付近でインターステイト40を下り、ルート66に移る。セリグマンの町は、"ROUTE 66"の文字を掲げた看板があちこちに見られ、古びたレストランやガススタンド、ショップが沿道を賑わせている。ここから再びインターステイト40に合流するキングマン (KINGMAN)までは約100マイル。途中の町でランチ休憩をしようと思う。

セリグマンを離れるが早いか、人工の造形物は道路と電柱のみという、単調な光景に変わった。すでに見慣れてしまった荒野の光景だ。いくらルート66が有名だからって、そんなに大勢がここを走るわけじゃないし、レストランだのショップなどが点在しているわけではないのだ、ということに気付く。

100マイル強のルート上、唯一の町はピーチ・スプリングス。そこに行けばレストランの1軒2軒はあるだろう。取りあえずは走ろう。時折、サンタフェ鉄道の貨物列車が左手に見える。線路に近づいたり、離れたりしながら、ルート66は続いていく。

やがてネイティヴ・アメリカン居住区であるらしきピーチ・スプリングスに到着した。折しも空は雲が出て、あたりは薄暗い。いくつかの建物が見えるが、いずれも廃墟のような静けさで、看板を掲げた店が見あたらない。地味な外観の建物ばかりだ。ガススタンドや小さな商店、郵便局の建物は認識できたが、それ以外の商業施設はないようだ。

ランチはキングマンに着いてからしか食べられないのか、と思うと、セリグマンでなにか買っておけばよかったと後悔するが仕方ない。水を飲み、非常時用のクラッカーを囓りながら、車を走らせる。ただひたすらに、荒野の一本道を走る。

日差しが鋭く、空気が乾いている。もう、こういう道は、いい加減、飽きてきたな、と思う。


2872マイルからの出発。今日、3000マイルを突破するだろう。

セドナを出て、ルート89Aを北に。インターステイト40に移ってから西へ。

温泉マークみたいな、へんてこな雲。

途中で大雨が降り始めた。

また、トラックの事故現場に遭遇。降雨時の運転は、車間距離をしっかりと取らなければと思う。

パンクしたタイヤを取り替えている人がいる。道中、幾度となく目にした光景。わたしたちの車はトラブルがなくて本当によかった。

インターステイト40を下りて、ルート66へ。

セリグマンの町にはモーテルやダイナー、ショップなどが。

セリグマンを出た途端、空と大地と道だけ。

延々と、一本道。お腹が空いてきた。途中のピーチ・スプリングスでランチにしよう。

ルート66上で3000マイルを突破した。

なんだか廃墟みたいな町。ピーチ・スプリングス。レストランが、見あたらない……。お腹が空いた……。

郵便局ならあるんだけど。(後に調べたところ、レストランが1軒あったらしいが、気付かなかった)

ルート66って言っても、これだけ走ってきたあとだと、なにがどうなんだか、もう、わからない。お腹空いた。

途中のガスステーションでトイレ休憩。空気がカランカランに乾いていて、熱風が吹いている。レストランは、ない。

ガスステーションのショップで水を買う。スナックといってもポテトチップスしかない。

水のボトルにまで、ルート66。

サンタフェ鉄道。心を奪われる光景。

荒野に走る列車は美しい。

延々と連なる、寡黙な貨物が美しい。空腹を忘れて見惚れる。

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