この木を初めて見たのは、24歳のとき。 Traveller's
Palm。旅人の木。 こんな名前の木があることに、心を打たれた。 歯の付け根に貯えられた水が、 ホテルの庭の随所で、旅人の木が、その大きな葉をゆらゆらと風に揺らしている。 ホテルの敷地のはずれには、さまざまな植物を苗から育てている一画があった。
BANGALORE, NOVEMBER
13, 2004
シンガポールで、だった。
そのころのわたしは、旅人であることに憧れていたので。
乾いた土地でさまよう旅人の喉を潤した。
だから旅人の木。
庭の一隅にあった小さなヒンドゥー寺院。ホテルのスタッフたちが往来の折、祈りを捧げて行く。 マリーゴールドにもさまざまな種類がある。これは鮮やかな山吹色。ボールみたいにまんまるで愛らしい。
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