SCENE 22: 一日の終わりに、一日を綴る
KUMARAKOM, KERALA, OCTOBER 30, 2004

今日もまた、雨だったので、ディナークルーズは中止になった。
だから、ダイニングルームで、静かに夕食。

食事のあと、いつものように、南インドのコーヒーを頼む。
それも"Decoction"で。粉を煎じるようにして濃くいれたコーヒーだ。
温めたミルク、そしてコーヒーを、別々のポットにいれてもらい、
それらを好きな割合でデミタスカップに注ぎ入れる。
濃厚だけれどまろやかな、とてもおいしいカフェラテができあがる。

そのコーヒーを少しずつ飲みながら、旅のジャーナルを綴る。絵も描く。
普段やらないことが、とても愛おしいことに思える。

ダイニングルームの一画では、村の女性たちによるダンスが行われている。
夫はといえば、ぼんやりとダンスを見たり、光に照らされた湖面を見やったり。
二人無口に、それぞれに、好きにしている。


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