THANKSGIVING DAY 2003
●ドキュメント:サンクスギビング・デー●

11/27/2003

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■今年もサンクスギビング・ホリデーがやってきた!

DCへ移って2度目のサンクスギビング・デー。今年は渡米以来初めて、サンクスギビング・ディナーを我が家で開催することにした。この日、多くのアメリカ人は故郷を訪れ、家族や親戚と共に過ごす。

そうでない人たちも、旅行に出かけるなど、4連休を楽しむのが常だ。さらにこのホリデーに欠かせないのが「セール」。サンクスギビングデー当日は、閉店する店が多いが、翌日は打って変わる。

どのデパートやショッピングモールも「サンクスギビング・セール」と銘打った、ホリデーシーズン開幕を告げるセールを華々しく行うのだ。

たっぷりと食べ過ぎてお腹いっぱいになった翌日、買い物で「運動をする」といったところか。

■人生初、ターキー焼きに挑戦! まずはターキー選びから

「今年はターキーを焼くよ!」

そうA男(夫)に告げるなり、彼は
「えーっ。そうなの? ぼくは去年みたいに、プライムリブがいいなあ」と言う。

一般に、ターキーは、パサパサしていているので、あまり好きではない。少なくとも、私たち夫婦はほとんど食べない。だから去年は、知人宅でパーティーを開いた際、ビーフを焼いたのだった。

しかし、今年は、なんだかともかく、ターキーが焼きたくなった。それに、丸ごと焼くターキーは、平時よりもかなりおいしいのだ。A男が何と言おうと、今年は焼くのだ。

まずは、パーティーの二日前に買い物に出かける。ターキーは早めに購入しておいて、冷蔵庫内で解凍しておく必要があるからだ。冷凍していないものも売っているが、お値段が跳ね上がるので、まあ、初心者でもあることだしと、冷凍物を購入。

冷凍物とはいえ、フリーレンジ(地鶏)だから、クオリティは悪くないはずだ。さて、悩むべきは、どのサイズを購入するかだ。1人当たり1ポンド(453グラム)という説に従い買うべきか。

しかし、その説はアメリカ人の胃袋を基準にしているからちょっと大すぎやしまいか。しかし、物足りないよりは豪勢なほうがいいような気がする。

パーティーのゲストは、最低13名。多くて15名の予定である。売っているのは8ポンドくらいから25ポンド以上までと幅広い。

肉売場で、あれでもない、これでもないと、ターキーを、かきわけ、転がし、形を眺め、思案しつつ、結局は、形の良さそうな(どれもほとんど変わらないのだが……)約16ポンドのものを購入。

余ればみんなに持って帰ってもらえばいいし、レシピも14-16ポンドのターキーを対象にしているからちょうどいいだろう。

今までチキンの丸焼きを焼いたことは何度かあるが、ターキーはチキンとは比べ物にならないほど大きいし、うまくジューシーに焼けるだろうか……。

わたしが今回参考にするのは、マンハッタンのアッパーウエストサイドにある「Good Enough to Eat」のレシピ。おいしいパンケーキやワッフルなどのブランチが人気のアメリカ家庭料理店で、マンハッタンに住んでいた頃は、よく出かけた。

以前、取材に行ったとき、オーナーのキャリーが自著のレシピブックをくれたのだ。

今回、『muse DC』5号でこの本の中からターキーの作り方を日本語訳して紹介したこともあり、このレシピに従うことにした。

ちなみに同じターキーを焼くでも、スタッフィングをはじめから詰める場合と、あとから詰める場合、詰めないまま焼いて、別々に食べる場合、といろいろあるが、この本は焼いてから詰めるスタイルだ。

■7時起床。ターキー焼きは時間がかかるから寝坊は禁物

準備、焼くのに4時間かかったとしても、パーティーは2時からだし、9時頃から準備しても間に合うのだろうが、何らかのトラブルが起こらないともかぎらない。時間に余裕をもって物事をすすめたい傾向にあるわたしは、張り切って7時起床。

いつものようにヨガを1時間やる予定で早く起きたのに、なんだか落ち着かず、30分で切り上げて料理に取りかかる。

ほどよく解凍されたターキーをキッチンの上にドスンと載せる。さあ、いよいよ始まりだ。

ともかく大きい。シンクがいっぱいになるサイズだ。お腹の空洞から首の部分を取り出す。内臓類(レバーなど)も入っているはずだが見つからない。おかしいなあ、レバー類はグレイビー・ソース作りに使うのに……、このターキーには入ってないのかなあ。と思いつつ、洗い始める。

表面、お腹の中身など、洗っていると、ターキーのお尻から、なにやら「ボトリ」と落ちてきた。一瞬、ギョッとする。それは紙に包まれたレバー類だった。

やだなあ、もう。首と一緒に胴体に入れてくれればいいのに、なんでお尻のあたりに詰められてたのかしらん。と一人つぶやきつつ、それらも洗う。

さて、洗ったターキーをしっかりと拭いたあと、塩コショウを全体に塗りつける。そうして、サイコロ状に切ったバターをぎゅうぎゅうと練るように塗る。しかし、うまく塗り込めない。

オーブンで溶け始めたところを刷毛で塗ればいいや、と、バターを全身にくっつけたターキーを華氏300度に設定したオーブンに入れる。

その間にターキーの中に詰めるスタッフィング作りだ。乾燥したパンを使用するのが大前提だが、各家庭それぞれに独自のレシピがあるようだ。

わたしが作るのは、ドライフルーツやナッツ、リンゴなどがたっぷり入ったフルーツ風。ちなみに、ソーセージのスタッフィングを持ってきてくれるというゲストがいるので、ちょうどいいバランスかもしれない。

作っている最中に、何度も、レシピを見直す。わたしが間違って翻訳したのではないかと不安になるほど、全体に量が多いのだ。英語の本そのものを見直すが間違いはない。

だいたい、クルトン状の乾燥パンの量が多すぎる、2ポンドと指定されているところを1.8ポンド一袋、購入したのだが、我が家最大のボウルが埋まってしまった。

しかし、どう考えてもリンゴ6個は多すぎだ。これは間違いに違いない。大ぶりのフジを2個、切ったところで包丁を止める。

それにしても、こんなにたくさんの材料を、いったいどうやって混ぜればいいのか。我が家の特大ボウルはすでに総動員している。と、閃いたのが、パーティー用のドリンク・クーラー。

氷を入れてビールなどをいれておくプラスチック製の大きな容器だ。それを取りだしてキッチンに置く。みじん切りにして炒めたタマネギとセロリ、各種ドライフルーツや卵、アップルジュース、スープストック、バター、乾燥パン、何もかもを放り込み、手でガシガシと混ぜる。

こんなことでいいのだろうか……。というダイナミックかつ、繊細さのない調理風景である。ま、アメリカだもの。こんなものだろう。

ガシガシと混ぜたらパンが水分を吸収して、かさが小さくなった。小さくなったとはいえ、大きなボウルにいっぱいである。こんなにたくさん、食べられるのだろうか。

ところで、パーティーに来られなくなった人が数名いたため、参加者は合計11名(うち1名は2歳児)、つまり実質10名である。どう考えてもこれは多すぎだ。と思いつつ、もう、止められない。

■こんがり、うまい具合に焼けた! あとはゲストが来てから

ターキーがオーブンに入っている間、スタッフィングを仕上げ、マッシュドポテトを作り、野菜のグリルの下準備。スイートポテト、ズッキーニ、フェネルなどを乱切りし、鉄板に並べておく。ターキーを温め直す際、オリーブオイルとアップルジュースを振りかけて、一緒にオーブンに入れるのだ。

ホールフーズで買っておいた、おいしいイタリアンブレッドを3種類とバケットなども少しずつ切って器に入れ、ナプキンに包んでおく。

それから、お気に入りのチーズの準備。ノルマンディーのブリーにイタリアのパラーノ、それにニューヨークから来たフレッシュ・モッツァレラチーズ。プチトマトみたいな小さなサイズのかわいいモッツァレラだ。

それらを少しずつ、器に盛る。それから、フランス産の小さなトーストのようなクラッカーのようなスナックも添える。これに、まろやかに溶けたブリーと、いちじくのジャムなどをつけて食べると、とてもおいしい。

ちなみに、今日は、イチジクのジャムではなく、サンクスギビングデーならではの「クランベリージャム」を添えておいた。

それから、グリーンのオリーブの実。以前、ポルトガルに行った折に田舎の陶器屋で購入した、オリーブの実を入れるかわいい器に盛る。この器には、種をいれる小さなくぼみがあるのだ。

飲み物は、リーズナブルだけれどおいしい、お気に入りのカリフォルニアワイン、ベリンジャー(Beringer)のカベルネ・ソヴィンニョン(赤)とシャルドネ(白)を数本ずつ、それにビールやペリエなどのドリンク類を用意する。

サンクスギビングデーのパーティーは、たいてい2時頃から始まり、三々五々、集まった人からアペタイザーやスナックなどを食べつつ、飲み物を飲みつつ、会話を楽しむ。

そして、ゲストの面々がそろったあと、3時過ぎから4時あたりになっていよいよ、「サンクスギビング・ディナー」が始まるのである。

最初にアペタイザーなどを食べ過ぎると晩餐に差し支えるので、このあたりの「胃袋調整」が難しいところ。

渡米直後の年、A男の親戚宅に招かれたときは勝手がわからず、すすめられるがまま、前菜やスナックを食べてしまい、ターキーが出てくる頃にはすでにお腹がいっぱいになりつつあった。

ターキーのあとにもパンプキンパイやアップルパイが続出し、食べたいがもうだめだ、別腹云々の騒ぎではない、という事態に直面したものだ。

従って、ジャンクなスナックなどはほとんど用意せず、全体に少量ながらおいしいものを、用意した。

昼頃にはターキーもいい具合に焼け上がる。肉汁を別の鍋に移し、一緒に焼いておいた内臓類をみじん切りし、パセリや小麦粉、スープストック、ワインなどを加えてグレイビーソースを作る。

粗熱がとれたターキーにスタッフィングを詰め込み、余った物は(たくさん!)耐熱容器に入れ、全部まとめてオーブンへ。あとはゲストが来て、食べる30分以上前にオーブンのスイッチをいれればOKだ。

■そしていよいよ、パーティーのはじまり……

テーブルの準備などをして、2時には準備を整える。シナモンやオレンジ、クローブなどを入れて温めるアップルジュース「ホットサイダー」も作る。冬のパーティーには欠かせない飲み物。

シャワーを浴び、服を着替えて、リラックスしてゲストを待つ。今朝は軽くトーストを食べただけなので、お腹がすいて仕方がないが、今食べてはいけない、と我慢する。

2時すぎにアイさんと夫のトム、その妹のパトリシアがやって来た。彼らは例年、トムの実家に帰るのだが、今年の帰省はクリスマスだけにしたとのこと。

トムが、母親直伝の「ソーセージスタッフィング」を作ってきてくれた。それからスイートポテトのサイドディッシュと、アイさん特製のパンプキンチーズケーキ、それも2個!

その後、日印カップルのノリコさんとアヴィナッシュ、サヤカちゃん登場。きれいにラッピングされた手作りのクッキーがおいしそう!

最後のゲストはミチさん一家。去年、ホワイトプレーンズで『街の灯』のサイン会をした折、メールマガジンを愛読してくださっているミチさんが氷雨降る悪天候のなか、駆けつけてくれたのだ。

今回、サンクスギビングホリデーに、ご主人とご子息(シュン君)の3人でワシントンDC観光を予定しているとのことだったので、パーティーにお誘いした次第。ケーキやお菓子をたくさん携えて来てくれた。

アイさんとミチさんはサロン・ド・ミューズの会員でもあり、掲示板などで「おなじみ」だったのが、この日、初対面で、サロン・ド・ミューズの現実版となった。

互いに自己紹介をしつつ、飲み物など飲みつつ賑わうも、みな、どうやら朝からパーティーに備えて、ほとんど軽食しか食べていない模様、相当にお腹がすいている様子がうかがえる。

さっそく、温めておいたターキーやその他の料理をテーブルに並べる。どれもおいしそうだ! でも食べる前に記念撮影! 

その後、参加者唯一のアメリカ男児であるトムにより、ターキーが切り分けられる。

「早く食べたい!」という皆の視線がターキーに集中する。

そしていよいよ、各自お皿を持って、ディナータイム。最初の一口二口は、「う〜ん、おいしい!」などと言い合っていたが、直後、みな、カニでも食べているのか! というほどに、しんと静まり返り、黙々と食に集中。

そんなに空腹だったのか、みんな! 準備万端すぎる。

一皿目を終えたあたりで、みな余裕が出てきて、会話が弾み始める。みな、2周、3周と、料理を皿に盛り、食べる。

ターキーは、グレイビーソースをかけると非常においしく、スタッフィングともよく合う。初めての割にはとてもうまくいった。うれしい。ターキーはいやだと言っていたA男も、喜び勇んで食べている。

トム作ソーセージのスタッフィングもまた、「アメリカの母の味」という感じがして、とてもおいしかった。

■食べ、語り、飲み……。楽しい一日が終わった

今回は人数が少なかったけれど、その分、リラックスして、みんなとゆっくりと話ができ、いつまでも食べたり飲んだりしながら、本当に、いい一日だった。デザートも、どれもとてもおいしかった。

瞬く間に時間が過ぎて行くけれど、ゆっくりと、いつまでも、食べたり飲んだりし続けるのがこの日のスタイルだから、みんなのんびり、過ごしていってくれた。

料理の残りは、ジップロックに詰めて、みなに持って帰ってもらったにも関わらず、大量に残ってしまった。全体に、3分の2でも十分だった気がする。

これから先、数日はターキーづくしになるのか……。スタッフィングは当初の予想どおり、相当に余った。小分けにして、冷凍保存するしかあるまい。

来年は、どこでどんなサンクスギビングデーを過ごすのか想像もつかないが、またパーティーを開くことになったら、やや少なめに作ろうと思う。


濃密なパーティーが終わり、みんなが帰ったあと、部屋やキッチンを片づける。この後かたづけを、わたしは嫌いではない。食器やグラスを洗浄機に入れ、ゴミを捨て、掃除機をかけ、家具を元の位置に戻し、そういう作業をしながら、パーティーの余韻に浸る。

そうして、片づけが終わったら、熱いシャワーを浴びる。心地よい疲労感が、じわじわと癒されていく。

そう。今日はサンクスギビングデーだったのだ。こうして、おいしいものを豊かに食べることができ、温かな人たちに恵まれた自分の今の境遇に、感謝する。

私たち夫婦には、米国に身近な家族がいないけれど、こうして楽しい一日を過ごせるというのは、とても幸せなことだと思い、そのことにも感謝する

7時起床。青空が爽やかなサンクスギビングデー日和。いつものようにヨガを1時間やるつもりだったが、ターキーのことが気になって仕方なく、30分ほどで切り上げる。

ニューヨークも、DCも、多分、アメリカ中の多くの街が、多分静けさに包まれている朝。帰省ラッシュは前日。ふるさとでこの日の朝を迎える人が多いのだ。公共機関や店舗、レストランなどもこの日は休業のところが大半。街はしんと、静まり返っている。

さてさて! ほどよく解凍しておいたターキーを、いよいよ開封する。16ポンド(7キロ)のターキー。スーパーマーケットでは「中サイズ」だったが、かなり重い。

ターキーを洗い、余分な脂を切り落とす。首の肉は胴に入っていた。レバーはどこだ?と探すが見つからない。洗っているときにお尻から紙に包まれたレバーがポトリと落ちてきた。驚いた。

塩とコショウを全体にすり込んだあと、キューブ状に切ったバターを表面に押しつける。うまくすりこめない。こんなことでいいのか、と思いつつ、オーブンに入れる。華氏300度に設定。余熱なし。

バターが柔らかくなったのを見計らって、刷毛でまんべんなく表面に塗りつける。流れ落ちるバターも、すくい取ってきれいに塗る。火傷に注意。

ターキーが焼く間、スタッフィング(詰め物)を作る。セロリとタマネギのみ、みじん切りにしてあらかじめ炒める必要があるが、残りの材料は全部混ぜ合わせるだけ。

レシピに従っているのだが、量が多すぎる気がする。何度もレシピをチェックするが間違いない。我が家最大のボウルを総動員しているのに、いったいこれらをどうやって混ぜ合わせるのだ?

ハーブ類は少量でいいのだが、パック入りなので余分に購入することになる。タイムは飾り付けに使おう。

おっと、リンゴもいれなきゃならなかった。レシピにはリンゴ6つとあるけれど、どう考えても多すぎ。大振りのFUJIを2個のみ、サイコロ状に切る。それでも多すぎるくらいだ。

まぜるのに好適な物を発見!パーティー用のドリンク・クーラー。これに材料をすべて入れて、ガシガシと手で混ぜる。かさばっていたパンがリンゴジュースなどを吸収し、全体にかさが減った。

ターキーがじわじわと焼け始めている。焼き時間はサイズによって異なる。16ポンドの場合、3時間半ほどかかるようだ。ちなみに最初からスタッフィングを詰めて焼く方法もある。

赤いボタンのようなものは、焼けたかどうかを知らせるもの。赤いボタンが飛び出すと、火が通ったということ。

3時間強で、赤いボタンが飛び出した。肉汁をしっかりと流し出したあと、余分に買っておいたホイル製の大皿に移し替える。

この空洞にスタッフィングを詰め込むのだ。

おいしそうだかそうでなさそうなのか、微妙な見栄えのスタッフィング。ターキーのお腹には2割ほどしか入りきれず。あまりは耐熱容器に入れて一緒に温めるが、それにしてもやはり多すぎだなあ。

たっぷり出た肉汁の一部をグレイビーソースに使用する。

ターキーと一緒に焼いておいた首、内臓類をみじん切りにして、ソースに入れる。と、その時、脂っこいが故に包丁を持つ手が滑り、左手人差し指を直撃! 痛い! 爪が! なんてこった、頼むぜ具良治(片隅の風景11/12参照)。

肉汁に小麦粉、パセリ、内臓類を入れて温める。べきが、のちに入れるスープストックも一気に入れてしまう。負傷したが故の動揺か。まあ、しかし、味には大して影響は出ないだろう。

グレイビーソースを煮る。とろみがついたら出来上がり。肉汁に塩味がきいているので、レシピ通りに塩を加えると少々味がきつくなる。レシピにはないが、赤ワインを加えたら、味に深みが出た。

本当はスムースでクリーミーなマッシュドポテトが定番だが、日本のポテトサラダ風のジャガイモが好きなので、あまりクリーミーにしなかった。

フェネル、ズッキーニ、スイートポテトを適当に切り、オリーブオイルとアップルジュースを振りかけて、オーブンへ入れる。

最後の仕上げの準備完了。オーブンの下段にターキーと残りのスタッフィング、上段に野菜類。あとはゲストが訪れ、食事を始める30〜40分まえに加熱しはじめれば大丈夫。

寒い外から暖かい部屋へ入ってきたとき、うれしい飲み物、ホットサイダー。この茶褐色のジュースを使用する。

ホットサイダーには、シナモンを筆頭に、クローブやベイリーフ、カルダモンなど、適当に好みのスパイスを入れる。シナモンだけでもOK。

クローブはこんな風にオレンジにプスプス刺す。以前、夫のボス宅のパーティーに招かれたとき、レストランのシェフが作っていたのを真似てみた。たくさん作る場合は、クローブをまんべんなく刺す。

数カ月前購入したお気に入りのスパイスラック。シンプルで、取り出しやすく、付属のボトルも使いやすい。市販のスパイスもちょうどよく収まり、気に入っている。ちなみにHold Everithingのカタログ販売だ。米国で売られているスパイスラックは、スパイスも付いてくるものが多いのだが、これは容器だけなので気に入った。

米国的秋の花を生ける。渡米当初は、どうにも渋い「仏壇の花」に思えて、なかなか買う気にならなかったのだが、最近は、「悪くないな」と思うようになってきた。


2時を過ぎたころから、ゲストが訪れる。みんなが揃うまでは、ホットサイダーやビールやワインを飲みつつ、チーズなどを食べつつ語り合う。

ゲストも集まり、さあ、いよいよサンクスギビング・ディナーの始まり! ターキーも、こんがりきれいに焼き上がりました! お腹をすかせたみんなの視線が熱い!

食べる前に、ちょっと待った! 記念撮影。でも、みんな、このときのために、朝ご飯もそこそこにやって来ているため、空腹全開である。

だけどちょっと待ってね〜。わたしも記念撮影!

場内唯一のアメリカ人、トムが、ターキーを切り分ける大役を任される。まずは中のスタッフィングを出すらしい。「早く食べたい!」という皆の視線が集中。彼の身長が高いせいか、ターキーが小さく見える。

食事のあとは、みんなが持ってきてくれたデザートを。つのださんご一家持参のラズベリー・アーモンドケーキ、あいさん手作りのパンプキンチーズケーキ、どれもおいしい!

これはのりこさんお手製のクッキー。これもまた、ほどよい甘みとバターの香りが何とも言えず。毎度のことながら、よく食べよく飲みよく話した、幸せな午後だった。
感謝!

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