BROADWAY, COTSWOLDS/ APRIL 14, 2005

4月14日(3)中世のころ、羊毛の商人らが立ち寄った旅籠町、ブロードウェイ

BROADWAY(ブロードウェイ)は、コッツウォルズの中でも特に気に入っていた町の一つ。目抜き通りの左右にハチミツ色の家々が並ぶ様子は、チッピン・カムデンやバーフォードと変わりないのだが、町全体が、より開放的に旅人を受け容れてくれる馴染みやすさを漂わせているのだ。

ブロードウェイは、羊毛産業華やかなりしころ、ロンドンとウースターを結ぶ街道の最も重要な旅籠町として栄えていた。その当時の面影を残すように、今でも目抜き通りには、古くからのホテルが点々とある。

またレストラン、カフェにベーカリー、アンティークショップなどのほか、今時のポップな雑貨を扱うセレクトショップなどがオープンしていて、10年前に比べると少々華やいだ雰囲気だ。

数あるホテルの中でも、LYGON ARMS(リゴン・アームズ)は、町の中心に威風堂々と、格調の高さを放ちながら立っている。リゴン・アームズは16世紀の創業以来、イギリスで最も名高い旅籠の一つとして知られてきた。ここは前回訪れた際、取材をさせてもらったのだが、各部屋それぞれに異なる意匠のアンティーク家具が配されており、活けられた花の美しさ、ダイニングルームの優雅さに感嘆させられたのだった。

本格的なアフタヌーンティーが楽しめるティールームをはじめ、バー、ラウンジ、レストランと、くつろぎの空間がいくつもある。また、この古びた外観からは想像がつかない、近代的な設備を整えた屋内プールやスパもあり、泊まってみたいと思わせる魅力に満ちている。しかし、その宿泊費の高さが泊まってみたさを半減させる。

たまたま友人トルガもここで食事をしたらしく、おいしかったからぜひ行くように勧めてくれていた。わたしたちはランチを楽しもうと思っていたのだが、あいにくダイニングルームは夕食のみの利用で、ランチは狭いラウンジでとのこと。食事もさることながら、ダイニングルームの雰囲気を楽しみたかったので、残念ながらあきらめた。

 

↑ブロードウェイの中心部、目抜き通り沿いに立つリゴン・アームズ。1532年の創業以来、ロンドンを目指す商人らに、心地よいベッドとおいしい料理を提供してきた。

←これもまた、10年前の記事。左端の写真がダイニングルーム。いつかここでディナーを。

どの方角へも歩いて行けます。

コッツウォルズには陶器を扱うアンティークショップも多い。これらは中国製のチャイナ。

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