追い立てられることなく、好きなだけ眺めている。 そこに、広く深い宇宙があることに、気づく。 そうして、そこに浸っていると、 日常のあらゆる囚われが、 懸念や焦燥や不安や杞憂が、 ここからは遠い概念になる。 青空の下で、草の上に腰掛けて、風に吹かれることの幸福。 その求めるものは、望むものは、 自分の掌で、本当に掴み得るのだろうか。 掴むべきだろうか。 それでも、何か欠片でもを掴むごとに、 掴み得た自分を慈しもう。 自分と、自分を取り巻く人々のために。 掌に刻まれていく、歳月。
BANGALORE, NOVEMBER
14, 2004
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