SCENE 19:
微笑む青空マーケット。
MUMBAI (BOMBAY),
APRIL 19, 2004
地図ももたず、あてもなく、ただふらふらと、夕暮れの街を歩く。この道は真っ直ぐ行こう。次の角を右へ曲がってみよう。次は左かな。という具合に。
早朝から深夜まで、路上を行き交う人々であふれるこの街。世界で一番、だんとつで、途方もなく人口密度の高い街。なにしろ、地球上の人類の、約半分はインド人と中国人なのだからね。妙な感じだ。地球規模で考えると、日本人と結婚するより、インド人と結婚する確率の方が、俄然、高いのよね。いやまったく。
ん? なんだか、「いい予感」がする。おまけに血が騒ぐ。向こうに露店が見えるぞ。
ひょっとして……市場? やった! 市場だ市場!
そのあたり一帯の、通りの両側に、野菜や果物や穀物や、その他さまざまな食品を、まさに「山」と積んだ露店がずらりと店を広げている。店番の人たちはみんなにこやかだ。写真を撮っていいかと尋ねると、みなニコニコと、応じてくれる。
それにしても、男らからは「楽観」が、女らからは「悲観」が漂っているのは、なぜだろう。
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世界最大のサイズの果物「ジャックフルーツ」。犬も見ている。守衛さんも見ている
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今が旬のアルフォンソ・マンゴー。箱ごとまとめ買いをする人が多いようだ
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根が付いたままの根菜類。とても新鮮な感じ
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パパイヤ、メロン、バナナなど
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バナナ売り好青年
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一輪の荷車に食料を積んで移動
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ナスは小振りで卵型。まさにエッグプラント。一方オクラは長い
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インド料理には欠かせないガーリックが、山のように
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カメラを向けると振り向いて、笑顔を見せてくれる人々
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生姜やライムも又、インド料理に不可欠な材料。うしろのお兄さんも見ている
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ジャガイモ、タマネギは小振りのものが主流のようだ
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一方、鷹の爪は大振りのものが多い
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さも楽しそうなバナナ売りのお兄さん。ござ売りのおじさんも、何だかうれしそう。
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産み立ての(多分)、卵を売る店。
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珍しく、女性の店主。ジャガイモとタマネギを独特の形状で一山ずつ陳列。
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家畜なのかペットなのか売り物なのか、よくわからないけれど、ヤギも数頭、見かけた。
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魚売りは女性ばかり。ハエがブンブン、すごかった。その場で魚のフライを揚げている店もあった
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店番の姉さんが、小魚をペトッ、と放り投げると、子猫がうれしそうに、もぐもぐ食べる
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