涼しい空気に包まれた、ホテルの静かなラウンジで、ランチを食べ、コーヒーを飲む。 さまざまな世界に足を踏み込むことができる自由のすばらしさ。 その自由は与えられたものではなく、ましてや特権でもなく、 しかし、この国にいると、掴み取ろうにも掴み取れない「出生」という刻印があることを、
MUMBAI (BOMBAY),
APRIL 19, 2004
バンドの演奏を聴きながら、心に浮かぶをノートに綴る。
時折、窓の向こうを見やる。
インド門の周辺にあふれる人々を、まるで映画でも観るように。
妨げられることなく、望む場所へ、行こうと思えば行けることのありがたさ。
ひとつひとつを、自らの手で掴み取ってきたものだ、という自負がある。
しかし、この国にいると、目前に突きつけられて、生まれた瞬間からの幸運についても思う。