SCENE 13: ここに集う人々は。インドの入り口にて。
MUMBAI (BOMBAY), APRIL 19, 2004

遠い昔、西欧から海を渡って訪れる者らの、インドの玄関口は、このムンバイだった。
そのムンバイの入り口が、このインド門。
1911年の英国王のジョージ5世とメアリー王妃のインド訪問を記念して建立されたという。
完成したのは、それから10年以上を経た1924年。

パリの凱旋門を思わせる、しかしヒンドゥとムスリムの混合した、グジャラート地方の建築様式。
昼夜を問わず、観光客やら物売りやら、物乞いやらが、門のまわりにわらわらと。
そこはかとなく漂う悪臭。蒸し暑さと埃っぽさ。とてもたたずんでなどいられない。
しかし、なぜか手持ちぶさたに、塀に寄りかかってくつろぐ男たちが常にそこここに。
しかし、門に関心を寄せ、門を眺めている人は、カメラを構える人以外、ほとんどいない。


エレファンタ島への連絡船が出ている。「エレファンタ! エレファンタ!」と客を呼び込むリズミカルなおじさんの声が妙にかわいい。

 

周囲をたむろする物乞いよりも、ある意味、恵まれた食生活の鳩ら。

一眼レフのカメラを首にぶら下げて、観光客の写真を撮影するカメラマンが非常に多い。


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