JANUARY/2002


 

1/21/2002

引っ越しの第一弾が終わった。アーリントンからDCへの引っ越し。
アーリントンの新興住宅地であるボルストンに比べると、この界隈(ジョージタウン北部)はとても味わい深い。

アパートメントのはす向かいにはナショナル・カテドラルがあり、朝な夕なに柔らかな鐘の音を響かせる。

小高い丘の上に位置しているので、DC市街の風景が一望の下。
キャピタル(国会議事堂)やワシントン記念塔が遙か彼方に小さく見える。

ニューヨークに未練を残してばかりいるのではなく、
早くこの街に慣れて、早くこの街を好きになりたいものだ。


 

1/12/2002

このアパートメントの屋上から、
こうしてマンハッタンの景色を見下ろすことができるのも、あとわずかとなった。

マンハッタンで生活を始めてから8カ月後にこのビルに移り、ちょうど5年。
初めてこの屋上からマンハッタンを見下ろした時の感動は、今でも鮮明に思い出せる。

西にハドソン川、その向こうにニュージャージー州。
南にミッドタウン、その向こうにロウアーマンハッタンと自由の女神。
東にセントラルパーク、その向こうにアッパーイーストサイド……。

思うように物事が進まないとき、考えが煮詰まったとき、何度となくここに来た。
そして、頭の中に、胸の中に、新鮮な風を吹き込んだ。

朝昼夜それぞれに、春夏秋冬それぞれに、晴曇雪それぞれに、それぞれに……。

この街にも私自身にも、いろんなことがあった。
これからもきっと、この街にも私自身にも、いろんなことがあるんだろう。
 

 


 

 

1/1/2002

2001年から2002年にかけての数時間を、ハドソン川を巡るクルーズ船の上で過ごした。

貴石をちりばめたようにきらめくマンハッタン島を眺めながら、
2001年、自分を取り巻いた出来事、この街を取り巻いた出来事について思いを巡らす。

チェルシーピアを出発した船はやがてロアーマンハッタンへ。
ワールドトレードセンターのあたりを望み、しばし皆が黙祷する。

現場に立つクレーンはまるで、うなだれたキリンのように。
対岸に立つ自由の女神はまるで、揺るぎない希望のように。

ひとりひとりが、力強い一歩を。
ひとりひとりが、温かな笑顔を。


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