■サロン・ド・ミューズの日記より抜粋。(8/17/2003)

●ヨガの効能

毎朝ヨガをするようになって、毎朝朝日を眺めるようになって、尚更、一日、一日の「長さ」「短さ」「重さ」「軽さ」を感じるようになった。

ヨガといえば、A男が今朝、

「ミホ、ヨガをやるから暖房をいれよう!」

という。何? この真夏に暖房? いぶかしがるわたしに

「人間の身体は鋼(はがね)のようなものだから、温めてヨガをやらなきゃいけないんだ。冷えた鋼は曲がらないし、パキンと折れるでしょ。本に書いてあったけど、華氏100度くらいがいいんだって」

おいおいおいおい。華氏100度といえば、摂氏37℃とか38℃くらいよ。第一、今は夏で暑いのに、これ以上暑くしてどうする! 昨日、バーンズ&ノーブルで読んだ本に、きっと書いてあったんだな。すぐに影響を受ける単細胞野郎め! (あんまり人のことは言えぬが)

だいたい、汗かき男と同じ部屋で、スースー鼻呼吸しながらヨガをやることさえ一つの試練なのに、窓締め切って暖房入れてどうする! 

わたしが激しく逆らうと、

「ミホはまったく、わかっちゃいない。せめて窓を閉めてよ!」

「やよ! 呼吸困難になる!」

「ミホはヨガの効果を最大限にしたくないの?」

「密室で呼吸困難になって吐きそうになるくらいなら、ヨガなんかやらないほうがまし!」

平和な日曜の朝が、口論で開ける。だいたい、ヨガをやったら「イライラがおさまり」「心が穏やかになる」なんて嘘だね。わたしたちにはどうにも当てはまらない模様だ。

わたしが窓を開ければ、彼が閉めるし。最終的には窓10センチほど開放することでひとまずの決着。 ああ、もう朝からエネルギーの浪費。


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