坂田マルハン美穂のインド通信 Vol. 144 2/10/2006 |
インド移住以来、3カ月が過ぎました。毎日を「旅をしている途中」のような心持ちで、過ごしています。 カメラに捉えたり、文章に残したりせずにはいられない、出会いや発見に満ちていて、堪えられない日常です。 11月中旬に移住して以来、1月中旬までの2カ月近くは、ムンバイ、デリー、バンガロア(バンガロール)の三都市を幾度も行き来したのに加え、年末にはジャイプールと呼ばれるラジャスタン地方の町へ出かけたりもし、実際のところ、旅の多い日々ではありました。 米国に移住した当初は、「超大国なのに、この対応?」「これがニューヨークなの?」という、期待を裏切られる出来事にしばしば襲われたものですが、インドでは、「予想通り」に、「予想もしなかったこと」が起こる日々です。 事が速やかに運ぶことを全く期待していないだけに、順調に進むと驚いたり感動したり。無論、引っ越し当初は何かと「声を荒げざるを得ない」状況に出くわしましたが、生活が軌道に乗ったここしばらくは、極めて平穏です。 わたし自身の生活が激変した理由は、しかし「インドに移住したから」ではなく、使用人の出現によって、です。ニューデリーの実家のつてで、我が家に住み込みでやって来た家政夫モハンのお陰で、わたしは家事一切不要のいいご身分となってしまいました。 相当に、極楽です。もう、米国やら日本やらには戻れません。 さて、家事をしていないにも関わらず、旅するような暮らしは何かと濃厚。日々さまざまな出来事が起こり、今はホームページやブログに記録をつけて行くので精一杯。体験したことを要約してメールマガジンとして発行することが困難で、ついつい発行がのびていました。 とはいえ、このまま伸ばし伸ばしにしているのもよくないと思い、久しぶりに発行する次第です。 手抜きのようで恐縮ですが、今日はここに、ブログのカテゴリーの一部をご紹介します。ご興味のあるところを読んでいただければと思い、以下のようなリンクを貼りました。 お時間のあるときに、ぜひ「インドの断片」をご覧ください。
【ブログをご案内】
インドに移住したばかりの出来事を集めています。アパートメント探しの様子、あくの強い大家との契約、そして引っ越しそのものの様子などを紹介しています。
内容から判断するに、「家政夫は見た!」というよりは、「マダムは見た!」なのですが、取りあえず。インドに使用人コンテストというものが存在したならば、上位入賞間違いなしの優秀な家政夫、モハン。 通常インドでは、掃除係、料理係、洗濯係と、それぞれの使用人に役割分担が決まっているのですが、モハンはひとりで全部やってくれます。ものすごく気が利いていて、本業である料理もうまい! 彼のお陰でわたしたちは、とても快適です。 彼との出会いをはじめ、彼の城である我が家のキッチン潜入記など、モハンに関わる出来事を記しています。
インドに移って以来、社交生活が賑やかです。世界各国からの駐在員夫人たちによるOverseas Womenユs Clubや、バンガロアの由緒あるソーシャルクラブBangalore Clubなどに入会し、イヴェントやパーティーにも積極的に参加しています。 また、ムンバイで行われた米国のMBA (Wharton)同窓会に参加した様子、インドの財界人が集うクリスマスパーティーに参席した様子など、華やかな側面のインドを集めています。
バンガロア(バンガロール)を中心とした、ショッピング体験をレポート。家具や日用品などの生活必需品から、インテリア雑貨、衣料、食料まで、大渋滞の町を走り抜け、ショッピングに奔走する日々。 最先端のショッピングモールもあれば、埃舞い上がる大喧噪の市場あり。ショッピングを通して、両極端なインドの情景が垣間みられます。
ワシントンDC時代の、カテドラルの壮麗な景観、緑に満ち、花々の咲き乱れるあの麗しきご近所が幻。アパートメントコンプレックスの敷地を一歩外に出れば、オートリクショーの舞上げる砂塵、ゴミ食む牛、だらしなく眠る犬、立ち小便の男ら、スナック菓子を揚げる油のにおい、物乞う子供……。 濃密な我が家の近所。A男が忌み嫌い、出かけると具合を悪くする我が近所の様子を写真とともに。
上記の他にも…… ●インドと日本(インド生活で出会った日本人、日本にまつわる出来事) ●暮らし:宗教・儀式(押しの強い大家による引っ越しの儀式などを紹介) ●暮らし:家族・親戚(インド家族や親戚との関わり) ●暮らし:美容と健康(エステやスパ、アーユルヴェーダなどの話題や、医療情報) ● 暮らし:食生活(日々の食生活) といったカテゴリーもあります。また、庶民の市場の様子や、我が家の食卓を写真に捉えた「フォトアルバム」も作っています。 このほか、「インドのメディアから」と題し、インドの新聞記事などから目に留まった物を取り上げて紹介する企画もはじめてはみましたが、いまは自分の身の回りに起きていることを書くことが優先だと途中で気づき、従って休止中です。が、少し落ちついたら復活させたいと思っています。 いずれも、ブログの右側のグレイの帯部分に一覧がありますので、クリックして見ていただければと思います。 現在、無差別に書き続けていること以外にも、今後は定期的にインド人インタヴューの記事などを書いて行こうと思っています。 とはいえ、来週末にはデリーから義父ロメイシュとその妻ウマが、再来週には福岡から母が来るためシンガポールまで迎えに行くなど、まだまだ落ち着きのない日々は続きそうです。 最後になりましたがA男(夫)は元気です。いろいろと、最初は辛そうでしたが、だんだんインドの暮らしにも慣れてきたようで、クリケットを観たり、マッサージに来てもらったり、インドの甘いお菓子を食べたりして、幸せな時間が増えているようです。よかったよかった。 妻もようやく一安心の昨今です。 (2/10/2006) Copyright: Miho Sakata Malhan |