蝶が舞う温室の中で、幾種類もの蝶ら間近に見る。アルヴィンドの胸元に、一匹の蝶が舞いとまる。子供達に、うらやましそうに見つめられる。蝶に気に入られた本人も、とてもうれしそうである。

爬虫類のエキシヴィジョンの中でも、かなり楽しめたのが、カモフラージュをする彼ら。上の写真は、「濡れ落ち葉」を模しているらしい。

一方、こちらは、大樹にからまる枯れた木枝に寄り添いつつ、自らもその気(木)になっている。見事なカモフラージュぶりである。

プラネタリウムでスペースショーを見終えるころには、すでに閉館の午後6時直前。ところで、エキシヴィジョンに見覚えのある人物が。ビッグバンに関する偉大なる発見において、ノーベル物理学賞を受賞したアルノは、アルヴィンドがワシントンDC時代に勤めていたベンチャーキャピタル会社のカリフォルニアオフィスに勤務していた。

パーティーで何度か顔を合わせたことがある。「ネクタイの結び目」にこだわりのある人で、人に正しい結び方を伝授するのだが、手前が短く、後ろが長くなっていることには頓着しない、個性的な人だった。

実にじっくりと、ミュージアムを堪能した。常設展は見る余裕なく、エキシヴィジョンだけで満足した午後だった。さて、ミュージアムを出て、夕暮れの街を歩く。夜は映画を観ようと、チケットを買う。THE DEPARTED。

映画の前に、夕食を。ランチの寿司が「腹持ち」よく、あまりお腹がすかないので軽くサンドイッチでも食べようということになる。目指すは前回の旅以来、アルヴィンドお気に入りのBOUCHON BAKERY。アップルとビーツ入りのスープ、チキンコンソメスープ、ローストビーフサンド、ハム&チーズサンドをシェアしながら食べる。

どれもインドではなかなか味わえない素材だけに、無闇においしく感じられて、食べ尽くす。

さて、日曜の夜は、金曜、土曜ほどは込まないだろうと思いきや、上映15分前には広大なシアターがほぼ埋め尽くされていて、慌てる。大急ぎで「席の確保」に駆け回る。

「ニューヨークって、なにかと大変だったのよね」としみじみと、思い出す。

ところで映画は、レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソンなどが出演するTHE DEPARTED。

そもそも流血・暴力シーンの多い映画は苦手なのだが、レオナルドとマットが結構好きなので、楽しめた。レオナルドは、「ギルバート・グレイプ」を観た時から、すごい俳優だと思っていたけれど、歳を重ねるごとに「骨太感」が増して、いい感じ。

それにしても、「これってコメディ?」と言いたくなるような、何とも言いがたい、結末。最後まで退屈しない、ストーリーであった。とはいえ、他の俳優が出演していたら、ここまでは楽しめなかったと思う。

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